生産工程改善に役立つ技術講座
幾何公差の検証方法
第一講座では、(株)ミツトヨ様を講師にお招きし「幾何公差の検証方法」について学びました。
幾何公差の成り立ち等、処方的な知識づけから始まり、実際に図面から正確な情報を読取る方法までご教示頂きました。1980年代の世界的に頻発した「図面指示の解釈の相違による裁判」が発端となり、幾何公差が国際基準として設けられたというエピソードは印象的でした。
講座の後半では、「寸法公差」「形状公差」「位置公差」などの具体的な測定方法及び評価方法を実際に検証していきました。幾何公差の検証方法を学ぶことで、付随する測定機器の選定基準も理解でき、受講された皆様にとっては生産性向上へつながる知識が身についた講座だったのではないかと思います。
幾何公差は今後さらに増えていきます。世界基準の”ものづくり”を目指す為には、随時知識の更新が必要です。今回の受講をきっかけとして更に勉強していきたいと思いました。
「知能力ロボット」の導入のメリット
第二講座では、ダイドー(株)様をお招きし、主に「産業用ロボット」を導入する選定ポイントとそのメリットについてご教示頂きました。各々の産業用ロボットの特徴や作業領域など、様々な支店から導入メリットを紹介して頂きました。また、資料では確認しづらいロボットの動作の特徴やポイント、基本から専門的な内容まで、動画や図をもとに詳細にご説明頂きました。
特に”平面的なバラつき”を検知する用途に適している2次元ビジョンの活用や、高さや傾き等を立体的かつ3次元で捉えるシステムの応用について、幅広い分野に”潜在ニーズ”があることにも気づかされた大変貴重な講座となりました。
最新加工技術の提案
第三講座では、「最新加工技術の提案」をテーマにDMG森精機(株)様をお招きし、これからの産業の変化を視野に入れた取組について学びました。
前半では、工作機械メーカーとしての現在の取り組みとして、機械本体のみならず周辺危機をオプション化し、納入先の生産体制確立を効率化する動きについてご説明頂きました。
後半ではIoT(Internet of Things)に関連した取り組みとして工作機械の遠隔操作や、機械の状態をセンサーで監視する故障予知について説明頂きました。また、オペレーティングシステムや自動化システムをネットワークで管理する「スマートファクトリー(考える工場)」の実現に向けた取り組みについての説明も頂き、工作機械の稼働率向上に関して学びました。
今回の講義で、工作機械のメーカー様の取り組みや最新の加工技術に関して理解を深めることができました。
ご参加者様アンケート
第一講座ご参加者様
よく目にする加工図面に指示されている幾何公差の意味について学ぶことができた。今後の作図作業に活かしていきたい。
第二講座ご参加者様
省人化、自動化を成功させるためのポイントを、実際の事例をもとに説明していただいたので、今後に活かしたい。
第三講座ご参加者様
最新技術の工作機械を学ぶことができ、社内でも工程短縮についてつなげることができればいいと思う。